ひ よ こ 憲 章
私たちの保育園、「社会福祉法人ははのくに ひよこ乳児保育園」は、19年におよぶ保育運動の結実としてここに新たなスタートを迎えました。
1981年、一人の保育士が保育に困っている知人の赤ちゃんを自分の家に預かったことをきっかけに、父母の願いに応える保育所をつくろうと運動が始まり、そこから「ひよこ」は生まれました。「ひよこ共同保育所」は、当時どこの保育所もしていなかった産休あけからの長時間保育をすることによって、多くの人たちに受け入れられました。家庭的な雰囲気を大切にし、一人ひとりの発達に視点をあてた保育を父母とともに進めることで保育に対する信頼も得てきました。
認可外の保育所であるため、運営・経営の厳しさから「廃園」の危機に追い込まれたこともありました。しかし、そのたびに、保育運動の灯を消してはいけないという、保育士の献身的な努力、関係者の熱い支援によってそれを乗り越えてきました。それは、「ひよこ共同保育所」が、保育の充実を求める地域住民の共同の施設であることを大切にし、父母・住民が参加する運営委員会の民主的な話し合いによってその運動を進めてきたことの証しとも言えます。
私たちは、こうした「ひよこ共同保育所」19年間の歴史の上に立ち、以下の理念を大切にしながら保育園づくり・地域づくりに取り組んでいきます。
1.私たちは、気安さ・安心感を大切にし、家庭的な雰囲気のある保育園をめざします。また、管理・放任ではなく、子どもの発達に視点をあて、一人ひとりが大切にされる理想の保育を追求していきます。
1.私たちは、父母の保育に対する願い、子育ての悩みをしっかりと受けとめ、子どもを中心に自由に意見を出し合い、学習を深め、共に育ち合えるような保育園にします。
1.私たちは、職員一人ひとりの意見が尊重され、力が存分に発揮でき、職員が生きがいを持って働けるような保育園にします。
1.私たちは、地域の子育てネットワークのセンターとして、保育の明日を築く保育運動のセンターとして、地域のみなさんとともに保育園づくり・地域づくりを進めていきます。
2001年4月1日
社会福祉法人ははのくに ひよこ乳児保育園
地域に開かれた子育てネットワークのセンターに